アミノ酸と睡眠
アミノ酸と睡眠
アミノ酸は睡眠の質を高めてくれます。
質の良い睡眠をとるために、「グリシン」というアミノ酸が役立ちます。
グリシンは、非必須アミノ酸の1つで、体内合成できるアミノ酸でもあります。
睡眠は、身体の眠りであるレム睡眠と、脳の眠りであるノンレム睡眠に分けられます。
ノンレム睡眠の中で、特に眠りの深い段階は、「徐波睡眠」とよばれています。
この徐波睡眠では、成長ホルモンが活発に分泌され、
筋肉や皮膚の修復を促します。
寝る前にグリシンを摂取した場合、特にグリシンを摂取しない時よりも、
睡眠の質を改善する効果があることもわかっています。
また、グリシンは、通常のタンパク質に含まれているアミノ酸です。
特にエビやホタテ、イカ、カニ、マグロなどの魚介類に豊富です。
そのため、意識してタンパク質の摂取をしていれば、
1日に約3〜5gのグリシンを摂ることができます。
アミノ酸と睡眠の対策
特に睡眠の質を改善したい方は、
眠る前に、さらにグリシンを摂る必要があります。
摂取量としては、約3g程度ですが、
寝る前にそれだけの量をとるには難しいので、サプリメントで摂取しましょう。
また、睡眠の質をよくするアミノ酸として、ギャバ(GABA)が効果的です。
ギャバ(GABA)は、「γ-アミノ酪酸(4-アミノ酪酸)」という
アミノ酸の一種で、脳や脊髄に多く含まれています。
体内では神経伝達物質として作用する
非必須アミノ酸であるグルタミン酸から合成されています。
ギャバ(GABA)は、γ-アミノ酪酸の英名である
「Gamma-Amino Buryic Acid」の頭文字に由来しています。
GABAは抑制系の神経伝達物質で、
心を落ち着かせてリラックスさせる効果があります。
ギャバが不足すると睡眠に障害が出るといわれており、
実際、不眠症の人の脳内では、正常な人と比べると
約30%もギャバの量が少ない事が分かっています。
また、ギャバは睡眠中に生成されていますので、
不眠の方は、それだけでギャバが生成されにくい状態であり、
それがさらなる不眠を招く悪循環になります。
ギャバの摂取量は、1日あたり100mg〜1,000mgと幅があります。
ギャバは過剰摂取した場合、副作用はありませんが、
呼吸が早まり、手や顔がピリピリと不快な症状が出ることがありますので、
このような症状が出ましたら、摂取量を減らしてください。