アミノ酸と脳
アミノ酸と脳
アミノ酸は、脳の機能向上や維持に重要な成分です。
脳は脂質成分などの他に、多くのタンパク質で構成されています。
脳内のタンパク質は数日でその半分が代謝されることから、
常にタンパク質を補充する必要があります。
しかし、タンパク質の形状では、脳内に直接入り込むことができません。
アミノ酸の形状として、脳内に送り込む必要があります。
脳内のタンパク質は、血液により脳内に運ばれた
20種類のアミノ酸から合成されます。
トリプトファン・リジン・スレオニン・バリン・イソロイシン・ロイシン・メチオニン・
フェニルアラニン・アルギニン・チロシンの10種類のアミノ酸は
脳内では作られないので、アミノ酸を外から摂取しなければなりません。
アミノ酸と脳の対策
アミノ酸は、脳の機能に関わる情報伝達物質に作用します。
なかでも、セロトニンや、ドーパミンなど、アミノ酸を摂取することによって
情報伝達物質の働きをコントロールすることができます。
セロトニンは、脳を休息させてリラックスする神経伝達物質です。
アミノ酸の「トリプトファン」は、このセロトニンの原料となります。
トリプトファンを摂取することによって
自然的にセロトニンを分泌が促進され、リラックス効果をもたらします。
これとは反対に、ドーパミンは、脳を覚醒させ、
集中力を高める作用を持った神経伝達物質です。
アミノ酸の「チロシン」は、このドーパミンの原料です。
チロシンを摂取することによって、
ドーパミンの分泌が促進され、脳が覚醒し集中力が高まります。
特にストレス環境下での疲れや、眠気を軽減し作業効率を向上させます。
また、神経伝達物質であるヒスタミンは、
記憶学習能力に関連があるといわれています。
ヒスタミンは、脳の神経細胞で、アミノ酸の「ヒスチジン」より作られます。
ヒスタミンは覚醒作用や認知作用に関与しており、
ヒスチジンにより脳内のヒスタミンが増強され、記憶学習機能が改善されます。
これ以外にも、脳に有用なアミノ酸はあります。
つまり、アミノ酸は、体だけでなく脳にも重要な成分といえます。